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医院ブログ

日常を徒然に書いています。

川口市にあるはしだ歯科医院の日常を徒然に書いています。
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2018.04.24口腔ケア新聞 第20回目

皆さん、こんにちは!いかがお過ごしですか?

はしだ歯科医院、院長の橋田 望です。

今月は『摂食嚥下②』をお届けします。平成22年の「国民生活基礎調査の概況」によると、介護が必要となる原因は脳血管障害が21.5%でトップです。継続的な治療を受けている患者数は全国で133万人にもなります。また摂食嚥下障害の原因も脳血管障害が全体の半数以上を占めています。介護の現場では口から食事が取れない又は制限のある方は少なくないかと思います。しかし、摂食嚥下障害は、脳血管障害以外にも神経疾患をはじめ、原因となる疾患は50種類以上と多岐にわたり、精神的なもの、薬剤の副作用、入れ歯の問題、加齢による筋力の低下も原因となりえます。食べることは人間の最も基本的な活動であるだけに、早期の発見と適切な対応が求められます。

訴えが少ない!?

摂食嚥下障害は疾患(病気)ではなく、原因となる疾患があって出現する“症状”の1つです。そのためご本人やご家族からの

訴えが少ないという特徴があります。しかし摂食嚥下障害は誤嚥性肺炎・窒息・栄養失調・脱水など、生命の危険に直結する深刻な問題を引き起こします。そのため、ご家族などの介護者が、サインに早く気付くことがとても重要です。

そこで、早期発見のポイントとなる下記のチェックリストを使ってみて下さい。

 

摂食嚥下障害早期発見チェックリスト

□ 口の端から食べ物がこぼれる

□ 飲み込みが悪くなった

□ 食事のときにむせる、咳き込む

□ 食べ物がのどにつまった感じがする

□ 食事の時間が長くなった

□ 口の端からよだれが出る

□ 発熱を繰り返す

むせのない誤嚥もあるので注意!!

チェックリストで気になる点があった場合は、もう少し詳しく調べた方が良いでしょう。それは摂食嚥下障害の約5割にむせのない誤嚥(不顕性誤嚥)が認められるという報告があるからです。まずは、医師や歯科医師などの医療専門家にご相談下さい。医師の場合でしたら①摂食嚥下障害機能の評価(診断)、②脱水・栄養状態の確認。③適切な専門家の紹介などが可能です。歯科医師の場合なら①摂食嚥下障害機能の評価、入れ歯や口腔状態の確認、③飲み込む力を高めるための舌の運動や飲み込みの訓練、④誤嚥性肺炎を予防するための口腔ケアなどが可能です。医療制度の方向性が変わり病状が安定すると、その後の療養は在宅へ移行していきます。医療施設では専門職が対応していたキュア・ケアがご家庭に移行するという大きな変化が起きます。そこで特に注意しなければならないのが、低栄養と誤嚥性肺炎の予防です。この二つは、誤嚥をせずにしっかりと食事がとれるようにすることと、口腔内を清潔に保つことです。次号ではこれらの対応方法をご紹介したいと思います。

2018.03.24口腔ケア新聞 第19回目

皆さん、こんにちは!いかがお過ごしですか?

はしだ歯科医院、院長の橋田 望です。

先日NHKで「人生のディナー」という番組を見ました。終末期のケアを行うあるホスピスでは、週に1度患者さんの希望する食事を提供して身体の苦痛を取り除くだけでなはなく、“思い出の食事”を提供することで心のケアに取り組んでいるというものでした。サバのバッテラを注文した患者さんは、食糧難で苦労していた若い頃に、安く手に入るためよく食べていたことから好物になったとのこと。またある人は、子供の頃に母親がよく焼いてくれた硬めのお好み焼きをリクエスト。どれも人生と深く結びついた、その患者さんにとっての忘れられない味なのだそうです。今月から『摂食嚥下』について何回かに分けてご紹介したいと思います。

 

“食べる”ことはとっても複雑な動作!!

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咀嚼嚥下画像

健康な人にとっての食事は何でもないことですが、“食べる”ということは脳をめいっぱい使った、とても複雑な動作です。それは口から食べられなくなると身体活動や認知が低下することからもわかります。食べ物を胃に取り込むまでには、まず①口に取り込み、②飲み込みやすい形に咀嚼します。ここまでを摂食(せっしょく)と言います。そして食塊を③喉へ送り込み、④喉から食道、⑤食道から胃へ送り込む動作を嚥下(えんげ)と言い、合わせて摂食嚥下運動と呼びます。摂食嚥下運動は多くの神経と筋肉が複雑に連携しています。食塊がのどを通過するときには神経が刺激されて、誤って気管に入らないよう自動的にふたをするなど、嚥下の過程は自分の意思とは関係なく反射運動によって行われます。障害のある場合は①~⑤のいずれかに支障があるということになります。

 

脳血管障害が7割

摂食嚥下障害の原因をみると次の4つに大別できます。

A.むし歯や歯周病の痛みによる一時的なもの

B.口の形に異常のあるもの

C.神経・筋肉の障害によるもの

D.その他(老化、薬の副作用など)

中でもCが圧倒的に多く、脳血管障害が原疾患となっているケースが7割近くにも及びます。食事の際に必要な筋肉や神経の働きを司る脳の部分に支障をきたすからです。摂食嚥下の複雑な動作ができず、口が閉じられなくて食事や水をこぼしたり、食べ物を飲み込める形にできなかったり、飲み込む際に気管に誤って入るといった深刻な障害が生じます。高齢者の場合、摂食や嚥下の障害を訴えることが多くないため、早期に発見して対策をとることが大変重要です。

次号では早期発見のポイントや摂食嚥下訓練などについてご紹介したいと思います。

 

2018.02.20口腔ケア新聞 第18回目

皆さん、こんにちは!いかがお過ごしですか?

はしだ歯科医院、院長の橋田 望です。

今月は『居宅・施設での無料歯科健診』のご案内です。歯科の場合、早期発見・早期治療だけでなく、“フッ素塗布”や“歯石除去”でむし歯や歯周病を予防することができます。この40年間で予防歯科は浸透し、むし歯と歯周病は減り、高齢となっても自分の歯を残せるようになりました。「歯の本数と食品を噛む能力」に関する調査によると、20本以上の歯が残っていれば、硬い食品でもほぼ満足に噛めることが明らかとなっています。平成23年の調査では38.3%の方が80歳で20本を達成しました。このまま予防歯科を推進していくことで多くの方が8020を達成できると思います。一方、歯科医療の重要なテーマの一つとして要介護者の口腔状態の維持・改善が残っています。

お口の中の相談からはじめませんか!?

現在歯科では、訪問診療を通じて医科や介護事業者など多職種と連携し、要介護者を“誤嚥性肺炎から守る”、“ADLを低下させない”といった予防的な取り組みを積極的に行っています。肺炎やADLの低下は、ご本人やご家族の身体的負担はとても大きなものです。また、経済面においても「要介護高齢者に対する口腔ケアの費用効果分析」(老年歯科医学、2003年、道脇等)によると、肺炎による入院などの費用よりも、肺炎にならないよう定期的に口腔ケアを実地する医療費の方が安いことかが明らかとなっています。要介護者やそのご家族の身体的・経済的負担を軽減するためには“かかりつけの歯科をもち定期的に相談できる環境”をつくることが大切です。今回、通院が困難な要介護の方を対象に、居宅・施設での無料歯科健診を実地しますので、是非この機会をご利用下さい。お申込みと手順は、下記のようになります。

お申し込み及び実地手順

①別紙の『歯科健診申込書』に必要事項をご記入の上、当院までFAXを送信して下さい。

②折り返し、当院からお電話をいたします。その際に健診日時を調整します。

※お電話でのお申込みも可能です。

③居宅又は施設に訪問して歯科健診の実地。どんなことでもお気軽にご相談下さい。

④後日、歯科健診結果票をお渡しいたします。

実地期間 5月中旬から6月末頃まで
内容 問診及び口腔内診査等
費用 無料
場所 居宅・施設

悪い箇所が見つかった場合は、早期に治療する事をおすすめします。もし、訪問診療を行っている歯科医院がわからない場合は当院が訪問することも可能です。保険診療となりますので、お気軽にご相談下さい。

2018.01.10口腔ケア新聞 第17回目

皆さん、こんにちは!いかがお過ごしですか?

はしだ歯科医院、院長の橋田望です。

大分前になりますが、笑顔が魅力的な坂口良子さんがお亡くなりになりました。本当に残念です。結腸がんを患い最終的な死因は肺炎とのことです。肺炎は通常の社会生活を営んでいる人にみられる市中肺炎と、入院中の患者さんが基礎疾患や治療・手術によって感染しやすくなり、院内で発症する院内肺炎とに大別できます。院内肺炎の中でも特に注意が必要なのが、がんの手術後です。そのため厚生労働省では、平成22年4月から「がん等の手術前後の患者に対して、医師と歯科医師が連携して行う口腔管理」を保険対象として、術後肺炎の予防・軽減に取り組めるようにしました。

今月は「手術前後の口腔管理の重要性」についてお届けします。

 

術後肺炎はお口の汚れが原因!!

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手術はかなりの負担がかかりますから、身体の免疫力が弱くなります。また全身麻痺では呼吸を人工的に保つ必要があるため、気管へチューブを挿入します。その際に口腔内の細菌が気管に押し込まれるような形になることがあります。そのため手術時に口腔内が汚れている方の場合、口の中にいる細菌が術後肺炎の原因となるのです。実際、口の中の歯垢が細菌の貯蔵庫となり、術後肺炎の発症に大きく関与しているとの研究結果が発表されています。術前に口腔ケアをすることが大切であり、抵抗力の落ちている術後も口腔管理が重要であるとしています。(阿久津等、千葉大 日消外会誌 平成21年)

実は術後肺炎の他にも、がん等の手術や治療を行う際に、歯科医師や歯科衛生士が口腔管理を行うことで、さらに次のようなメリットもあるのです。

 

全身麻酔やがん治療時にも!!

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●全身麻酔実施時の歯の損傷予防

気管にチューブを入れる時、器具で前歯を破損することがあります。グラグラしている歯や差し歯は、この器具で脱落したり気管内に入ってしまう危険性があります。そこで術前に歯科医師が抜歯や、脱落防止のトュースガード(歯の保護具)を作成したりします。

 

●がん治療中の口腔管理

がんの放射線や抗がん剤治療時には重度の口内炎や口腔乾燥がみられます。歯科医師の関与により予防・軽減することができます。食事摂取困難な状態を回避して十分な栄養補給を可能にします。

 

術後肺炎の予防をはじめ、がん等の手術や治療を行う際に、歯科医師が口腔管理に関わることで、身体の回復を促すと同時に入院日数の短縮につながります。これは患者さんにとって大変なメリットであるといえるのではないでしょうか。

2017.12.08口腔ケア新聞 第16回目

皆さん、こんにちは!いかがお過ごしですか?

はしだ歯科医院、院長の橋田望です。

前回はとても硬い歯にも、ひびが入ることをご紹介しました。今月は50歳以降に多くみられる、「歯根破折(しこんはせつ)」という、歯の根っこがひび割れることなどほとんどありません。歯根破折は、ひどいむし歯のために、やむを得ず歯を大きく削って歯質が薄くなった上、神経を取った歯に多くみられます。

現在でも抜歯の二大原因はむし歯と歯周病ですが、最近は神経を取ってから10年以上経過した歯の歯根破折が原因となって抜歯する割合が増えてきました。

 

歯の根っこが割れる!?

歯の神経を取るということは、歯への栄養を送る細かい血管まで取ることになるので、歯は徐々にもろくなります。さらに次の要因が重なると歯根破折を起こしやすくなります。

①根っこを取った後、被せ物をするための土台を金属で作成した場合、噛むときに根っこの特定の部位に集中して過大な力が加わる。

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②うっかり硬いものを”ガリッ”と噛む、就寝中の歯ぎしりや無意識に歯を食いしばる。噛み癖は、社旗的地位や立場等によってストレスが増えることも関係している。

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どんな症状があるの??

折れた部分には細菌感染が起きていることが多いので、既に神経を除去している歯でも噛んだときに違和感や痛みを感じます。その他には、歯がぐらつく、歯ぐきが腫れる、歯ぐきにおできがのような膿の出口ができるといった症状が見られます。

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治療法は?

根っこの破折の程度と炎症の状態によって適切な治療方法を選びます。破折や細菌感染による炎症が小さい場合、再度根っこの処置をして歯を残す治療を行います。しかし破折してから長期経過している場合は、残念ながら抜歯することになります。抜歯した箇所は入れ歯やブリッジ、インプラントで歯を補います。

 

予防法

神経を抜かなければ破折はまず起きないので、神経を抜かなくてはならないほど大きなむし歯にしないことが一番の予防法です。また細菌は金属製ではなく、弾性のあるグラスファイバー製の土台を用いることで破折しにくいことがわかっています。

2017.11.15口腔ケア新聞 第15回目

皆さん、こんにちは!いかがお過ごしですか?

はしだ歯科医院、院長の橋田望です。

ダイヤモンドは世の中で最も硬い物質です。そのためガラス等の硬い物を切断や加工する際は、工業用ダイヤモンドがよく使われています。実は歯を削る時にも、ダイヤモンド粒子を含む切削器具を使います。これは歯の表面を覆っているエナメル質がとても硬いからです。硬さの尺度である硬度で比較すると、ダイヤモンドが10であるのに対して、エナメル質は7です。ちなみにガラスは5、金は3です。そんな硬い歯でも、自分は気付かないうちに、亀裂が入ったりすることがあるのです。

そこで今月は「歯のひび」についての情報をお届けしたいと思います。

 

歯のひび

歯の表面には硬いエナメル質があり、その下に象牙質というエナメル質より少し柔らかい組織が神経を覆うように存在しています。エナメル質は引っかくような傷に対しては大変強いのですが、反面もろいという弱点もあって、歯に小さなひびが入ることがあります。前歯だと明るいところで鏡を見て気付くこともありますが、歯科医院で指摘されて初めて気付くことが多いと思います。

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なぜ硬い歯にひびが入るの?

硬い歯にひびが入る原因は、何かにぶつけるという外傷や、硬い物を噛み割る、歯ぎしり、歯の食いしばりといったことがあげられます。例えば氷、アイスキャンディ、飴、鳥の軟骨等を思いきり”ガリッ”と噛み割ると、上下の歯がぶつかり瞬間的に大きな力が加わりひびが入るのです。噛み合わせのバランスが適切でなく、噛む力が一部の歯に集中してしまう状態であれば、さらにリスクが高くなります。

 

対処の方法

ひびが生じている場合、症状によって治療方法は変わります。自覚症状が特にない場合は、表面のエナメル質層のひびと考えられるので、特に治療せずに経過を見ることになります。硬い物を食べる時は注意したり、普段から食いしばりをしないように意識してください。就寝中の歯ぎしりはマウスピースの使用をお勧めします。

一方、冷たいものがしみる、噛んだ時に痛い等の自覚症状がある時は、エナメル質層よりも奥の象牙質までひびが入っている可能性があります。この場合は割れた部分を削って被せ物をします。もしさらにひびが深部の神経まで達している場合は、神経を除去して根っこの治療を行ったあとに、被せ物をすることになります。

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